ここがページの先頭です。
ページ内移動メニュー
ヘッダーメニューへ移動します
共通メニューへ移動します
現在の場所へ移動します
本文へ移動します
サイドメニューへ移動します
現在の場所
ホーム  健康情報  病院だより「けんこう家族」  けんこう家族 第154号【2】
ここから本文です。

けんこう家族 第154号【2】

| 目次 |

男性にも起きる更年期障害

泌尿器科 部長
村田 太郎


更年期障害という言葉、誰もが聞いたことがあると思います。中高年の女性に起きることは広く知られていますが、実は男性にも起きうることはまだ知らない方も多いと思います。男性の更年期障害は、現在ではLOH症候群と呼ばれています。LOH症候群はテストステロン(男性ホルモン)の分泌が低下することによって起きます。テストステロンは加齢のほか、退職や職位の変化など、日常生活に緊張感やストレスが増える環境になると分泌が減ります。テストステロンの分泌が低下することによって、さまざまな身体症状や精神症状が出るようになってきます(図)。

テストステロン減少時の影響

LOH症候群は生活習慣病の発症とも深い関係があり、寿命にも影響を及ぼすことがわかってきました。テストステロンが低下すると肥満になりやすくなり、また逆に肥満はテストステロン低下の原因になります。このため、有酸素運動や筋力トレーニングを継続的におこなったり、高カロリーな食事を控えるなどして肥満の対策をすることは、LOH症候群の予防および改善にとても有効です。

外来診療では、まず問診票で患者さんの症状チェックをするとともに、血中テストステロン濃度を測定します。テストステロンの低下の程度が軽い場合は、前述の生活指導をするとともに、漢方薬や患者さんの症状に合わせた内服薬を処方します。しかし、テストステロンがかなり低い患者さんでは、テストステロン補充療法を行います。テストステロン製剤を2~4週ごとに筋肉内注射で投薬します。治療によって、筋肉量増加と体脂肪減少、勃起能の改善、血糖値の安定、生活の質の改善などの効果がみられます。

泌尿器科の外来では、男性更年期障害の診療も行っております。テストステロンの分泌低下は40歳代くらいからみられるようになります。60歳代になると、テストステロンが基準値以下になっている方が約50%いるといわれています。40歳以上の男性で思い当たる症状がある方は、ぜひ遠慮なく泌尿器科を受診してみてください。


| 目次 |

ここまで本文です。
ここからサイドメニューです。 ここまでサイドメニューです。
^このページの一番上へ
【画像】印刷用のフッター画像です