




ロボット手術センター部長の愛甲 丞(あいこうすすむ)と申します。私はこれまで、がん研有明病院で研鑽した後、東京大学医学部附属病院、医科研病院で低侵襲手術を担当しておりました。私の原点は「残せる胃は残す、体に優しい手術」をモットーとした胃がん腹腔鏡手術ですが、その中で培った技術を活かして、食道から大腸まで消化管の手術に幅広く取り組んできました。この度、東京逓信病院で手術ロボット(Da Vinci Xi®)を導入するにあたって、ロボット手術センター部長を拝命いたしました。手術ロボットとの付き合いは10年以上で、新しい手術手技の開発にも取り組んできました。心機一転、初心を忘れることなく安全で確実な治療を地域の皆様にお届けする所存です。
現在のロボット手術はAIが自動的に手術を行うのではなく、外科医が操作して手術を行うシステムです。拡大された高精細な3D映像で鮮明に体内を見ることができます。ロボットアームは外科医の手の動きを正確にリアルタイムに再現し、広い可動域と手ぶれ補正で自由自在な操作が可能です。腹腔鏡以上に正確な手術が出来るのが特徴です。その結果として、胃がんや前立腺がんなど一部のがんでは、合併症の低下や予後の向上などのメリットが数多く報告されています。小さな傷で体に優しい理想的な手術法の一つとなりつつあり ます。

ロボット手術は原則として保険診療として行います。現在国内では、様々な「がん」の手術が保険診療でのロボット手術の対象となっています。外科では、2026年1月以降に大腸がん、胃がんに対するロボット手術を順次導入し、将来的には食道がんなどの高難度手術にも対象を広げる予定です。泌尿器科での前立腺がんロボット手術は2026年4月以降を見込んでいます。いずれもロボット手術だけに固執せず内科的治療も含め、ご紹介頂いた患者さんに最も適した治療を関連各科で協力して提供することを最優先といたします。
ロボット手術を希望される患者さんは、外科系各診療科の医師と相談いただければと思います。よろしくお願いいたします。