胃・十二指腸粘膜の組織が欠損した状態のことです。
心窩部痛、腹部膨満感、悪心嘔吐、食欲不振などを繰り返します。
一部の解熱鎮静剤、ピロリ菌感染、ストレス、タバコなどが原因となります。
上部消化管内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)で診断します。
プロトンポンプ阻害薬やH2ブロッカーという内服薬で治療します。
また、ピロリ菌感染がある場合にはピロリ菌の除菌を行い、潰瘍の原因となる解熱鎮痛剤を内服中の場合は中止します。
胃・十二指腸潰瘍から出血することです。
突然の吐血やコーヒー残渣様の嘔吐、下血やタール便(真っ黒なタール状の便)を認めます。
時に、貧血症状やショック症状を呈することもあります。
すぐに上部消化管内視鏡検査を行います。
内視鏡的治療(クリップや焼灼などで止血します)。まれに血管治療や手術で止血することもあります。
その後は、胃・十二指腸潰瘍の治療に沿って行います。
胃・十二指腸潰瘍が深くなっていき、腹腔内と交通してしまった状態(胃や十二指腸の壁に孔があいてしまった状態)のことを言います。腸内容が腹腔内に漏れ出るため、腹膜炎に陥ることになります。
突然の腹部の激痛。
レントゲン検査、腹部CT検査をまず行います。その他、造影検査や内視鏡を行うこともあります。
Helicobacter pyloriは胃の酸の中でも生存することができる特殊な菌です。胃・十二指腸潰瘍、慢性胃炎、胃癌の原因となると言われています。血液・呼気・便などから検査を行いピロリ菌が証明された場合、胃炎や潰瘍がある場合には除菌をおすすめします。除菌は3種類のお薬を1週間内服します。
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