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急性虫垂炎

急性虫垂炎は、よく耳にする疾患だと思います。盲腸「もうちょう」という俗称で言われることもあります。

急性虫垂炎の症状

主な症状は右下腹部痛です。特徴は以下の2点です。

心窩部痛(みぞおちの痛み)から始まり、右下腹部に移動する痛み

虫垂は右下腹部にありますが、虫垂内側の炎症を反映して、内臓痛という痛みとして自覚します。内臓痛は炎症の起きている場所によらず、心窩部に痛みを感じます。その後虫垂外側に炎症が広がることで、腹壁にも炎症が波及して体性痛という痛みに変化します。通常、虫垂は右下腹部に存在するので、右下腹部痛として自覚します。

間欠的な痛みではなく、持続的な痛み

虫垂自体の炎症や腫脹による持続的な痛みになります。炎症が周囲の小腸にまで波及していなければ、通常痛みに強弱はなく、歩いたりすると響くような痛みとして感じられます。
腸炎などの時は、腸管の動きに合わせて、痛みの強弱であったり、持続していた痛みが一時的になくなったりする間欠的な痛みになります。

その他の症状

その他にも、嘔吐、下痢などの胃腸炎症状が虫垂炎の初期症状にみられることがあります。そのことから超音波検査やCT検査などの画像検査を行っていない場合には、急性虫垂炎なのに胃腸炎と診断されてしまうこともあります。

虫垂炎と似た疾患

右下腹部痛の原因となる疾患はいくつかあるため、より正確な診断・治療のためには、腹部超音波検査やCT検査などが必要になります。

憩室炎

大腸の壁に小さいくぼみができるのが、憩室です。右下腹部に位置する盲腸や上行結腸といった大腸に憩室ができて、そこに炎症を伴うと右下腹部痛として自覚します。この場合は持続的な痛みとなり、症状だけでは虫垂炎との鑑別は難しくなります。
腹部超音波検査やCT検査などの画像診断が必要になってきます。またこの場合の治療は禁食、点滴、抗生剤の治療になります。手術が必要になることも稀にあります。

回盲部リンパ節炎(腸炎)

右下腹部にあ小腸と大腸の切り替わるところが回盲部に起きた炎症です。鶏肉などの摂取によるカンピロバクターという細菌による炎症であり、いわゆる腸炎になります。腸管の炎症と周囲のリンパ節への炎症があり、間欠的な腹痛として自覚することが多いと思います。虫垂炎との鑑別のために、腹部超音波検査、CT検査などの画像検査で確認することが望ましいです。治療は禁食、点滴、痛み止め等の対症療法になります。

急性虫垂炎の治療

大きく分けて、抗生剤による治療(保存的加療)と手術があります。急性虫垂炎といっても診断がついた時の炎症の程度は様々であり、炎症の程度に応じて、こちらの提示できる治療方針が変わってきます。

保存的治療

禁食、点滴、抗生剤治療になります。入院による治療が一般的になります。炎症が軽度であるほど抗生剤治療による改善が見込めます。中等度から重度の場合には、入院期間が長くかかることや、治療経過の中で悪化することがあり、その場合には手術が必要になることがあります。また治療後は虫垂が残るので、再発する可能性もあります。
通常入院しての保存的加療をお勧めしていますが、外来での抗生剤加療を希望される場合には、炎症の程度やリスクなどをお話して、個別に相談する必要があります。

手術

炎症を起こしている虫垂を切除します。保存的治療で改善しない場合、再発を起こした場合、虫垂に穴が空き周囲に膿が広がっている場合には、手術が必要になります。虫垂がなくなることによる日常生活における変化は特別ありません。炎症程度によって、開腹手術、腹腔鏡手術、虫垂切除、盲腸切除、回盲部切除などの術式を選択していきます。なるべく傷や切除範囲を小さくできるように心がけています。

急性虫垂炎の治療期間

手術

通常の炎症程度であれば、手術日を1日目として4日間の入院期間を予定しています。炎症の程度がひどい場合には、その程度に応じて入院期間が長くかかります。

保存的治療

食事を止める必要があるので、入院期間は約1週間程度になります。途中で手術が必要になった場合には、入院期間が長くなる可能性があります。

急性虫垂炎は

突然発症して、突然診断を受けて、治療を選択・開始しなければならない疾患です。病状に合わせた治療選択・ご本人の希望、メリット、デメリットなどをお伝えし、ご本人に合わせたより良い治療を行っていきたいと考えています。

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