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ホーム  診療科のご案内  外科  食道癌の治療(手術の危険性や術後の変化)
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食道癌の治療(手術の危険性や術後の変化)

食道癌手術の危険性について

食道癌手術は消化器外科の手術の中でも最も難易度の高い手術の一つです。手術時間も長く患者さんに対する手術侵襲が大きく種々の合併症の可能性があります。
全国的には手術死亡率2%、在院死亡率4-8%と言われています。

食道癌手術の合併症

肺合併症

無気肺、肺炎、肺水腫などがあります。全国的には17-30%の頻度と言われています。術前より呼吸訓練を行うこと、喫煙の習慣のある方はタバコをやめることが大切です。

縫合不全

腸管のつなぎ目(特に残存食道と胃管などの再建臓器をつなぎ合わせた部位)が漏れることを縫合不全と言います。
治療は、ドレーンという管を手術の時に留置しています。縫合不全が起こった場合には、このドレーンから腹腔内に漏れ出た液体を体外に排出して保存的に治療します。数週間~1か月半程度保存的治療をすると縫合不全部分が閉鎖することがほとんどです。まれではありますが、再手術を行うこともあります。全国的には5-10%の発生率と言われています。

反回神経麻痺

反回神経は声を出すため声帯を動かす神経です。反回神経周囲のリンパ節には癌の転移が起こりやすいことが分かっており、反回神経周囲リンパ節を郭清する際に反回神経が麻痺するために起こります。具体的には嗄声(声がかれたようになること)、誤嚥(飲み込みがうまくいかずに気管にたれ込んでしまうこと)、呼吸困難、などの症状が現れます。
治療は、通常は3か月から1年位経過を見ることにより改善してきます。しかし、元の声に戻らないこともあります。また呼吸困難など重篤な場合には、気管切開をおくことがあります。全国的な発生率は60%と言われています。

誤嚥性肺炎

誤嚥により引き起こされる肺炎です。飲み込みの練習により改善されています。また上記の反回神経麻痺症状の一つの場合もあります。

循環器系合併症

不整脈、頻脈、ショック、心不全などがあります。全国的には10%の頻度と言われています。

乳び胸、乳び腹水

リンパ液が胸腔内や腹腔内に大量に漏れることです。
b 治療としては、手術中に留置したドレーンからたまったリンパ液を体外へ排出し、点滴などで保存的に治療します。リンパ液の排出がとまりにくい場合には、リンパ管造影や胸管塞栓、時に手術を行ってリンパ液を止めることがあります。

上記が食道癌手術に特徴的な合併症になります。
その他、出血、肝障害、感染、肺炎、梗塞(肺・心・脳)などがあります。

食道癌術後の変化(合併症とは異なります)

食道癌の手術では、食べ物の通り道(食道)を切除するため短くなります。また、食道の代わりに胃を使用します。そのため。食事摂取方法が大きく変わります。1回の食事量を減らし回数を増やして食べる必要があります。さらに、ゆっくりと・少しずつ・よく噛んで食べることが大切です。(入院中に栄養指導という形で栄養士からお話があります)。
食べた後すぐ横になってしまうと逆流症状がでることがあります。食べた後しばらくは座位で休んでいただくことも大切です。

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