ここがページの先頭です。
ページ内移動メニュー
ヘッダーメニューへ移動します
共通メニューへ移動します
現在の場所へ移動します
本文へ移動します
サイドメニューへ移動します
現在の場所
ホーム  診療科のご案内  外科  胃癌の治療(手術)
ここから本文です。

胃癌の治療(手術)

手術について

胃癌に対する手術方式はいくつかあります。
胃癌に限りませんが、内視鏡治療適応外の癌の手術の場合、原発巣(元々の癌の部位)を切除するだけでは治りません。癌を含めた胃および進行具合に応じた癌に関連する領域リンパ節を(転移がある場合にはもちろん、転移がなかったとしても)予防的に切除を行うことが重要となってきます。
さらに胃を切除した後に食べ物の通り道を作りなおすことを再建と言います。再建にもいくつもの方法があります。

幽門側胃切除

幽門とは、胃の出口に近いところのことを言います。
幽門側胃切除では、癌を含めた胃の下方半分~2/3を切除します。(病変の部位によってはさらに切除する場合も多々あります)。
さらに領域リンパ節を予防的に切除します。
幽門側胃切除の再建には多数の方法がありますが、全国的には図の3つが多く行われています。
残胃と十二指腸を直接つなげるBillroth法(ビルロートⅠ法)、残胃と空腸の途中
を持ち上げてきて空腸の横につなげるBillrothⅡ法(ビルロートⅡ法)、残胃と途中で切った空腸を持ち上げてきてつなぎ合わせるRoux-en Y法(ルーワイ法)です。
再建方法に良し悪しはありませんが、病変の位置により再建方法が変わります

胃全摘

胃の切除範囲は癌の部位や進行具合、病変の広がりなどから決定されます(がんの進行度だけで胃が残せるとか胃全摘になるというわけではありません)。
胃全摘の場合、癌を含めて胃を全部切除します。さらに領域リンパ節を予防的に切除します。胃全摘の場合の再建は小腸を挙上してき食道とつなぎ合わせます。Roux-enY法(ルーワイ法)と言います。
(その他に空調間置やパウチを作製する方法もありますが、リスクとメリットデメリットを考慮し、全国的にもルーワイ法が行われています。

幽門保存胃切除

幽門保存胃切除では、胃の出口に近いところの幽門と胃の上の部分を残して癌を切除します(胃の間半分ほどを切除するイメージです)。
さらに領域リンパ節を予防的に切除します。
幽門保存胃切除の再建では、胃の上の部分と幽門を直接吻合します。
この術式の場合、幽門機能が温存されるというメリットがありますが、反面、胃の幽門近くのリンパ節郭清(予防的にリンパ節切除をすること)が甘くなることがあるため、早期胃癌が適応になります。

噴門側胃切除

噴門側胃切除では、胃の上部を切除して胃の下のみを残して癌を切除します。
さらに領域リンパ節を切除します。
噴門側胃切除の再建にもいくつも方法がありますが、当院では、残胃と食道の間に自分の小腸を移植してくる空調間置法、残胃と食道を直接繋げる残胃食道吻合法、の2種類を行っています。残胃食道吻合法の場合、胃の内容物が逆流しないように噴門形成を追加します。やはり再建方法に良し悪しはありませんが、噴門部の切除範囲により再建方法を決めています。
また、噴門側胃切除の場合、残胃の機能及び幽門機能が温存されるというメリットがある反面、胃の下方周囲のリンパ節郭清(予防的にリンパ節を切除すること)が甘くなるため、やはり早期胃癌が適応になります。

その他

胃癌のさらなる進行具合によっては、膵頭十二指腸切除、多臓器合併切除、開胸による胃切除、などを行う場合があります。
さらに、病状、年齢、併存疾患などの状況を考慮し、胃部分切除、胃分節切除などを選択することもあります。

腹腔鏡手術について

開腹・腹腔鏡手術の選択は、胃癌の進行具合、腹腔内の状況そして全身状態や手術既往などから総合的に判断して決めています。胃癌治療ガイドラインでは進行度Ⅱ以上は開腹手術が標準とされています。また、腹腔鏡手術の適応となった場合でも腹腔内の癒着の状態や安全面を考慮し、術中に開腹へ移行する場合があります。
腹腔鏡手術は低侵襲手術に優れている反面、高い技術が必要です。胃癌治療ガイドラインでは、クリニカルステージⅠに関して腹腔鏡手術を標準治療のひとつとして推奨しています。クリニカルステージⅡ以上に関しては、臨床試験で安全性は証明されていますが、長期成績はまだ解析中です。しかし、その切除範囲・切除リンパ節などから長期成績は変わらないとする報告や他の小規模試験では成績が開腹と変わらないという報告も多数あります。また、いずれにしても腹腔鏡手術の技量を有する外科医の元で行われることが必要とされています。当院では、腹腔鏡手術の修練を積んだ医師がtな担当します。

腹腔鏡手術では、腹部に5mmから10mm程度の孔を5か所ほど開け、そこから炭酸ガスを注入し腹腔内を気腹(膨らませること)します。そして孔からカメラを挿入し、外のモニターに腹腔内を映し出し、残りの孔から特殊な道具を用いて胃切除、リンパ節郭清、再建を行います。
創が小さいこと、腹腔内が外気にさらされる時間が短いことから、身体への負担が少なく、術後の回復が早いと言われています。

一般・消化器外科ページへ

外来医師担当表へ

ここまで本文です。
ここからサイドメニューです。 ここまでサイドメニューです。
^このページの一番上へ
【画像】印刷用のフッター画像です