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ホーム  診療科のご案内  外科  胃癌の治療(手術に伴う危険性や切除後の障害について)
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胃癌の治療(手術に伴う危険性や切除後の障害について)

手術に伴う危険性について

手術には合併症というリスクがあります。合併症とその対策についてです。
合併症の発生頻度は、全国的には20-30%とされています。

縫合不全

腸管をつなぎ合わせた部分や腸管を閉鎖した部分が漏れることを縫合不全と言います。この合併症は手術後の死亡にもつながりやすいものです。
全国的には1.5~5%の発生頻度ともいわれています。
ドレーンという管を手術の時に留置していますが、このドレーンから腹腔内に漏れ出た液体を体外に排出して保存的に治療します。数週間から1か月半程度保存的治療をすると縫合不全部分が閉鎖することがほとんどです。まれではありますが、再手術を行うこともあります。

膵液瘻

膵臓周辺のリンパ節を郭清するとき(膵臓についているリンパ節を削り取りように切除してくるとき)に、リンパ節を削り取った部位から膵液が腹腔内に漏れることをいいます。膵液は消化酵素でもあるため、腹腔内に膵液の液だまりを作ったり、膿瘍形成を起こしたり、大量出血の原因となりえます。全国的には5~10%の頻度ともいわれています。膵臓を合併切除した場合の全国的な発生頻度は20~30%になるとされています。
ドレーンという管を手術の時に留置していますが、このドレーンから腹腔内に漏れ出た膵液を体外に排出して保存的に治療します。数週間から1か月半程度保存的治療をすると膵液瘻が治まります。膵液を出にくくするお薬を使ったりもします。ドレーンの位置を調節するために再手術を行ったり、超音波を用いて穿刺して管を新たに留置することもあります。

上記2つが、胃の手術に特徴的な合併症と言われています。

その他、出血、腹壁の創感染、吻合部狭窄、肺炎、無気肺、胆嚢炎、腹腔内膿瘍、腸閉塞、心合併症、脳梗塞・脳出血、呼吸医合併症などのリスクが全国的には報告されています。

上記、現体制での当院での合併症発生率は1%未満であり、当院での合併症発生率は全国的に見てもかなり低い数値を達成しており、当院の特長であると言えます。

予後と補助療法について

全国的なステージ別の予後(5年生存率)を示します。(胃癌学会全国登録解析結果から引用)

ステージ 5年生存率
Ⅰa 89-90%
Ⅰb 82-84%
Ⅱa
77-79%
Ⅱb 68-69%
Ⅲa 58-59%
Ⅲb 45-47%
Ⅲc 27-31%
12-14%

上記は切除例の予後となります。これに非切除例(手術をしない治療を選択した例)が加わると、さらに数値が下がる可能性があります。

上記予後を少しでも改善するために、術後に補助化学療法(抗癌剤治療)をお勧めする場合があります。最終進行度Ⅱ以上(一部除く)の術後補助療法はTS1(内服薬)単剤になります。また、最終進行度Ⅲの場合はTSI(内服薬)+ドセタキセル(点滴)による抗癌剤治療が標準治療となります。
当院では、その他の抗癌剤治療も相談しながら行っていきます。ご年齢や併存症などによっても、術後補助療法の方法や内容は変えていきます。

胃切除後の障害について(合併症とは異なります)

胃を切除することによって癌の根治を目指すわけですが、それに伴う体の変化があります。それを理解するにはまず胃の働きを知ることが重要です。

胃の働き

つまり、胃切除により上記の働きが大きく損なわれることになります。そのため、以下のような注意が必要になってきます。

食事摂取方法が大きく変わります。胃が小さくあるいは胃が無くなるための変化です。
1回の食事量を減らし回数を増やして食べる必要があります。さらに、ゆっくりと・少しずつ・よく噛んで食べることが大切です(入院中に栄養指導という形で栄養士からお話があります)。

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