主にウイルスや細菌によって、急に喉頭に炎症が起きた状態を指します。
声帯の炎症を強調して声帯炎とも言います。
急性喉頭炎の嗄声は様々で、粗ぞう性嗄声・気息性嗄声いずれも生じ得ますが、重症例では全く声が出せない失声という状態に至ることがあります。
また、嗄声以外に咳、のどの痛み、発熱、痰などの他のかぜ症状を伴うことも多いです。
一般的に、急性喉頭炎は特徴的な症状の確認と内視鏡所見から診断されます。声帯は通常赤く腫脹します(下図)。声帯炎と同時に鼻、咽頭、気管などの周囲の炎症所見を認めることも多いです。
急性喉頭炎の例。声帯を含む喉頭全体が発赤
治療は症状次第ですが、声の安静、全身の安静、抗生剤・抗炎症薬・ステロイド剤による治療一般的に行われます。声帯炎は通常の風邪よりも回復に時間がかかる傾向にあり、2-3週間かかることが多く、失声に至った場合などは時として数か月単位で症状が残る場合もあります。
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