声帯ポリープは声の使い過ぎによって声帯の表面の毛細血管が切れて血まめが生じた状態です。
カラオケで高い声を大声で張り上げた、あるいは風邪の際に激しくせき込んだなど、突発的に強い負荷が声帯にかかった際に生じることが多いです。
診断は症状の確認と、内視鏡による喉頭診察によって行われます。
発症早期であれば通常声帯の片側に出血性の赤い腫瘤として観察されますが、時間がたつと透明に変わっていきます。嗄声としては、声帯の物性に左右差が生じて粗ぞう性嗄声(ガラガラ声)が出る場合、発声時に声門部に挟まって気息性嗄声(息もれ声)・失声(全く声が出ない状態)になる場合など様々です。
右声帯ポリープの例。出血性。
発声時に声門部にはさまり声が出にくくなる
声帯ポリープでは、声の衛生指導と薬物療法がまず行われます。それにより1か月程度で治る場合もありますが、残念ながら半分以上の方は残存してしまいます。残存して嗄声が残り、それ以上の音声の改善を希望する際には手術が必要となってきます。
ここまで本文です。