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ホーム  診療科のご案内  耳鼻咽喉科  音声障害(声帯麻痺)
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声帯麻痺

声帯麻痺とは

声帯の動きが低下した状態、あるいは完全に動かなくなった状態を声帯麻痺と言います。
時折両側性に生じますが、90%以上は片側に生じ、特に左側の麻痺が多いことが知られています。

声帯麻痺の原因と症状

声帯麻痺の原因は様々です。
声帯の動きを担当する反回神経は、脳から首を通過して胸を回ってまた首に戻るという走行をしています。その途中に神経を障害する病気があると声帯麻痺が生じます。甲状腺癌、食道癌、肺癌、胸部大動脈瘤などのように、首や胸の疾患が声帯麻痺の原因となる場合があります。
その他、全身麻酔時の挿管、ウイルス感染などが原因となることもありますが、一通り検査を行っても原因がはっきりしないこともあります(特発性と言います)。

一側性に声帯麻痺が生じると、主に気息性嗄声(息もれ声)になります。また、人によっては食事がむせやすくなります。一方で、両側声帯麻痺が生じた場合には、呼吸困難が生じやすくなります。

声帯麻痺の診断

診断はまず、喉頭内視鏡で声帯麻痺を発見することから始まります。声帯麻痺を認めた場合、まずは癌などの音声障害より優先して治療を必要とする要因がないか、CTで頸部から胸部まで原因検索を行います。同時に、採血によって声帯麻痺の原因となり得る単純ヘルペスウイルスや水痘帯状疱疹ウイルスの検査を行います。

声帯麻痺の例
左声帯麻痺の例。左声帯が中間位で止まった例です。
筋萎縮も伴いやすく弓状変化を呈します。

声帯麻痺の発声時
上記の発声時です。発声時に声帯突起が合わさらずに
大きな声門間隙を生じます。

声帯麻痺の治療

原因がウイルス性、挿管性、原因不明の特発性であった場合は比較的治りやすいことが知られていますが(70%以上で改善)、癌などが原因である場合には通常自然改善は難しくなります。

声帯麻痺は自然に治る場合も少なくありませんが、一般的に治るまでに時間がかかります。早いと1か月以内に治ることもありますが、数か月以上かかることも少なくはありません。
一方、発症から半年たっても改善しない場合は、残念ながら声帯麻痺は永続的に残ってしまうことがほとんどです。

声帯麻痺より治療を優先すべき疾患が見つかった場合は、その治療が終わってから、あるいは治療の支障にならない範囲で並行して声の治療を行います。

そうでない場合は、発症からの時期に応じて治療を選択します。
発症から半年以内の場合は、自然回復する見込みがありますので、不可逆的でない治療(薬物療法、音声訓練)や声帯内注入術などを主に行います。
一方、発症から半年以上経過している場合、声帯麻痺が自然に回復する見込みはかなり低くなりますので、不可逆的な手術(甲状軟骨形成術Ⅰ型、披裂軟骨内転術など)を含めたより積極的な治療が選択肢となります。

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